前回の続き。
2011 / 01 / 12 ( Wed ) こんにちは。
前回、昨今の時事ネタとして、アーバンエステートのお話をしました。 同じく倒産した富士住建の例もある通り、業者の甘言によって多額の資金を支払い、実際には何も手に入れられなかったという腹立たしい事件。 結局の所、自分の身は自分で守らなければならないという難しい教訓を得ても、どうそれを活用すればいいかという方策は実の所たな晒しのままです。 最初に一遍に払えば値引します。 “同じモノが手に入るならば”それはお得な話ですが、うまい話はそうそうないもの。 少しでもより安くは理想ですが、それには適正だと言う一定ラインを見極める鑑識眼が必要です。 このブログでその一端でも、みなさんにお伝えできればいいなぁと思っています。 それは、確かに難しい事かもしれません。 根拠となる経験値を積み上げずにステップアップするのですから。。。 でも、誰もが自分の得意な領域から離れれば素人。 スーパーで買い物するにしてもそうですし、車を買うのだってそう。 そのために情報を収集するのですが、私の経験からすると、机の前で得た情報は、そのままではただのお話であって、その真贋を見極める事は出来ないのです。 基本、足を使う事。 その労力を惜しめば惜しむほど、危険な落とし穴に遭遇する確率が高くなります。 家を建てるなら。。。 その会社が優良企業かは当然ことですが、これイコール大手もしくは有名ハウスメーカーではありません。 実際、殖産住宅の様に潰れた会社や住宅業界から撤退した大手メーカーもありますから。 絶対に建ててはいけない会社と言うのもありますが、それを知るのには、私がこの業界にいるから分かるんだろう?という事ではありません。 企業の業績などは、例えば上場会社であれば分かります。 アフターに関する事でも、例えば社員の離職率だって分かります。 どんな建物を造っているかも重要ですし、どんな考えで家づくりしているかも書いてあります。 そうやって自分なりに調べた事を、実際に足を使って確認する事が重要です。 時間と労力を使えば使うほど、その成果は現れるものです。 ちょっと毒を吐きますと。。。 ハウスメーカーの営業マンは、案外自分の会社の事を知らないものです。 どういった狙いで、会社があんなCMを流しているか、理解している人は多くありません。 実際、私の同期でS社の所長がいますが、彼は全然理解所か想像すらもしていませんでした。 所長がそうなら、その営業所全体がその程度。現実はこんなものです。 という事は、皆さんが得た情報やイメージの差を測ることは容易ですね。 信頼を寄せる相手のレベルは非常に重要です。 なんてったて、担当と言うのは長い付き合いになるのですから。。。 実際は3年程度で転勤ですけどね(笑; で、仕方なく、会社としての保証を拠り所にする、いや、仕方なくそう解釈させられる訳です。 引き継いだ方やその会社と言う無機質な対象が、あなたの家の不具合を心底拾ってくれますか? 最悪、それは手続というものになります。 だって、リアルタイムで建築状況を知らないのですから。。。 いってしまえば、選んだ会社が一人のお客様を大事にしなくともいいのなら、大手ならではの“安心”を手に入れてください。 ローコスト系もそう。 あの値段で、所謂安心付の理想の住まいが手に入るならそれもいいでしょう。 アイドルスターを起用したCM、しかもスーパーアイドルですが、その費用を捻出するのにどれだけのコストがかかっているのか? 私達の様な小さな工務店がCM出したらどう思います?(笑; “あそこは相当儲けてるな”です。 そう、ローコストなのに、スゴイ儲けてるんです。 余談ですが、あのCMのアイドルはずっと断りつづけていたとの事。 自分のブランドイメージがあるからです。 噂話の域ですが、出演料は。。。 ただでさえローコストなのに、あれを続けるには、かなりの着工棟数がいるはずでしょう? それらを知るには、まずその会社の業績を調べる。(自社発表ではダメです) しかも、ご自分の住んでいる地域の業績(実績)です。 興味のある方は試してみてください。 私としては、想像(計算)すればするほど背中が寒くなってしまいます。原価いくらなんだと。。。 そう、粗利が多ければ原価に不安を持ちますし、薄利なら膨大な“数”がいる事になる。 余計なお世話ですが、あのCMはそうした懸念を創造させる為、マイナスなんじゃないかと思います。 そして、実際に建てている現場を見る。 構造でも完成でも構いません。 だって、どんな建物を建てているかも重要ですよね? 住まい手それぞれに生活スタイルがある訳ですから。 でももっと大事な事があります。 『それは人です』 ハウスメーカーは、工場で造っている(プレファブリケーション、つまりプレハブ)から、性能的に安心だと言います。 でもそれを実際に造るのは現場の話で、結局は人。 皆さんがよく知る建物の不具合と言うのは、大概が目につく部分ですよね? 勿論中身に不具合があってはそれは欠陥住宅と言うものですが、例えば大工の腕が悪ければ、工場生産でもダメな訳です。 床鳴りがする、建具が曲がってるなどもそうですが、クロスなど美装部分の仕上げの出来の前に、その下地を造るのも大工です。 構造も含めて、下地(ボード、ベニア等)がしっかり納められてこそ、仕上の出来ですから。。。 以前も言いましたが、だからこそ、大概のメーカーが契約時に大工が決まっていない事がおかしいと思うのです。 顔の見えないものって気持ち悪くありませんか? 私にしてみれば、そこに財産をつぎ込むリスクは絶対負いたくありません。 勿論、個人的な意見です。 家を創ると言う事。 大工、職人、協力会社、そして監理者。(管理者、所謂現場カントクではありません) 大事な家だからこそ此処が肝心です。 私の立場からすると、1人変なの?がいると困ってしまいます。 また別の案。 弊社が毎年行なっている住まいの博覧会バスツアー。 ビックサイトで行なわれますが、この催しは実際に建築して、建物の骨組みを見せています。 素材になる木材もそうですし、自然素材、制震のシステムや設備機器などなど。 各種セミナーもやっています。(住宅ローン関係とか保険・保証の話、住まい人の知恵とか) 今年は2/12、13に行なわれます。 ちなみに弊社では、13日(日)にバスツアーを計画しています。 興味のある方はどうぞ!! もし、売り込みされても困る(実際しませんが。)というのなら、会場にはチケットが必要ですので、お申し込みいただければチケットだけ差し上げても構いません。 念のため申し上げますと、このバスツアーの目的は、皆さんへの情報提供の場という事です。 バスの中には弊社のOB客やご検討中の方もいますが、だからと言って始めて顔を合わせる方に『弊社で家を建ててください』なんて言わないです。(笑; 嘗て、何でそんなトクにもならない事するんだ?と言った人がいます。 結局は商売だろうと。。。 それは否定しません。 でも、縁がないものは縁がない。残念ながら。。。 だからと言って、縁がなかった人に『失敗すればいい』なんて、そんなさもしい事も考えないです。 私はそんな安くありません。(笑; 今回の様な事件や、悪徳リフォーム業者の事件が起こると、決まって“だから大手が安心だ”と言う人が必ず出てくる。 そうじゃないんだ!という事を知ってもらいたいし、安易に盲信する事のリスクをお話しているんです。 結果、そういった人たちが被害者予備軍で、実際私たちも仕事がしずらいのです。 バスツアーの詳細に関しては、後日ご案内します。 いいニュースもありました。 伊達直人。 タイガーマスクは子どもの頃のヒーローでした。 今は、もはや運動♪ あの漫画の最終回は、タイガーマスクが伊達直人ということが知れ渡り、彼は姿を消してしまいます。 一時、伊達直人は誰だ?的な動きがありましたが、それは無粋なものです。 今回の現象によって、多くの人々の関心が所謂社会的弱者、特に子ども達のような社会的養護を必要としている人に向けられたのは素晴らしいことです。 養護施設にいる子ども達の約7割は、親から虐待を受けて保護された子どもたち。 二歳児に回し蹴りなんて、またも“内縁”とかいうどうしようもない大人もいました。 そういった筆舌に尽くしがたい経験をした子どもたちに割かれる社会保障費は非常に不十分です。 一過性のものでないことを願うばかりですが、こうした機会があって気付くのも事実。 老老介護の悲惨さも含めて、社会全般に伝わっていき、国の施策が改められる事を願います。 それに、継続的に関わりながら寄付や支援をしている人々もいる訳ですから、尚更、ブーム的なとらえ方に納まらずに、人々の善意を形に変える仕組みをつくってほしいですね、政治家の皆さん。 ではまた。 スポンサーサイト
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